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    Drummer’s Disc Guide – 2022 Spring

    – Spring 2022 –

    【A】=アルバム 【M】=ミニ・アルバム 【E】=EP 【V】=DVD、Blu-ray



    【A】レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『アンリミテッド・ラヴ』

    d:チャド・スミス

    ボリュームに対しての大作感、胃もたれ感一切なく
    だらだらと気持ち良く永遠に聴けてしまう

    生々しい。これではまるで丸裸じゃないか……と思うくらいの“スタジオ・セッション録って出し”感。ジョンの復帰(2度目)とリック・ルービンとの再タッグ(こちらは通算7度目)による、6年振りの新作である。昨今の流行りに対しては積極的に逆行なのかはたまたレッチリぐらいになると最早何処吹く風なのか、全17曲入り73分の特大ボリューム。中身は4分以上の曲が過半数を占め、さらにはイントロも捻りのないバンドの音で始まる曲がほとんどで、さらにはさらには曲締めにおいてもいわゆる投げっ放しの“ジャーン”で終わる曲がほとんどなアルバムなんて俺聴いたことねえぞ。極めてミニマムな編成かつテンションもテンポもメロディ・ラインも上がりきることもなければ下がりきることもなく、しかしそれでこそ聴ける、また、それを聴かせてしまうことのできる、メンバーそれぞれのプレイからビシビシと伝わる肉肉しい輪郭の美しいことと言ったら。そのボリュームに対しての大作感、胃もたれ感も一切なく、だらだらと気持ち良く永遠に聴けてしまう。これが“無限の愛”とは、まったく粋なことをしてくれます。(庄村聡泰)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】チャド・スミス(d)、フリー(b)、ジョン・フルシアンテ(g)、アンソニー・キーディス(vo)、マウロ・レフォスコ/レニー・カストロ(per)、マシュー・トーリングス(p)、コリー・ヘンリー(org)、ナサニエル・ウォルコット(tp)、ジョシュ・ジョンソン(sax)、ヴィクラム・ディヴァスタリ(tb)、Aura T-09(cho)

    発売元:ワーナー 品番:WPCR-18503 価格:¥2,860(税込) 発売日:2022.04.01

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    【A】エディ・ヴェダー『アースリング』

    d:チャド・スミス/リンゴ・スター/エイブラハム・ラボリエルJr.

    今作でのチャドのドラミングは
    ダイナミクス・レンジのリミッターを解除したかのよう

    オルタナの重鎮、パール・ジャムのフロントマンであるエディ・ヴェダーの11年ぶりのソロ・アルバム。チャドの極太なロック・ドラミングの音が、エディのワイルド・ヴォイスとびっくりするくらい相性が良い。お前らさっさとバンド組めよとか思っていると、どうやらすでに一緒にツアーを回っているようでした、サーセン。何ならギターはジョシュが参加しているので、レッチリ好きの琴線に触れないわけがない。今作でのチャドのドラミングはまるでダイナミクス・レンジのリミッターを解除したかのようだ。曲冒頭からそんなに飛ばすのか!と思いながら聴いていると、さらに3段階くらいギア・チェンジしながらエンディングに向かわせてくれる。比較的起伏の少なめな曲と思いきや、終いには“あれ、俺こんなにアツい曲を聴いてたっけ……”という気分に何度もなった。というかこんなパンキッシュな音を還暦前後のオッちゃん達(リンゴ・スターに至っては80越え!)がやってるってカッコ良すぎでしょ。こんな歳の取り方をしたい。(山葵/和楽器バンド)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】チャド・スミス/リンゴ・スター/エイブラハム・ラボリエルJr.(d、per)、エディ・ヴェダー(vo、g、key、etc.)、アンドリュー・ワット(b、g、key、etc.)、ジョシュ・クリングホッファー(g、p、key、org、per、etc.)、ベンモント・テンチ(org)、スティーヴィー・ワンダー(harmonica)、エルトン・ジョン(p、vo、cho)、他

    発売元:ユニバーサル 品番:UICY-16052 価格:¥2,750(税込) 発売日:2022.02.11

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    【A】大村憲司バンド『ポンタ・セッション!』

    d:村上“ポンタ”秀一

    後にも先にも、近づく人すらも現れない
    日本の生んだ偉人2人が遺した未発表音源

    村上“ポンタ”秀一と大村憲司……この2人を観たいがために、部活の帰りに学ランを着たまま通いまくった都内のライヴ・ハウス。例えば……憲司さんがいきなりGIBSON 335を持ってCORNELL(DUPREE)と入った赤いアメリカン・フットボールTシャツ、ポンタさんがアフロになっていて、NYのロゴが入った黒いTシャツを着ていたときの高円寺JIROKICHIでのライヴなど。その頃アメリカで新譜が出ては、すぐに彼らがこうしたセッションでカヴァーするNYシーンの名曲達はもちろん、彼らのそうした行動までも普通に追いかけては、それがさらに海外についての情報源にもなっていた時代。決して後にも先にも、もちろん近づく人すらも現れない……日本が生んだこんな偉人2人が遺した未発表音源を今こうやって聴くことができることに感激しながらあの時代を思い出しつつも……もう彼らの生演奏を観に行くことはできないんだと痛感した。貴重なリリースに感謝……。(沼澤 尚/シアターブルック、ブルーズ・ザ・ブッチャー、他)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】村上“ポンタ”秀一(d)、大村憲司(g、vo)、高水健司(b)、続木 徹/重実 徹(key)

    発売元:STEPS RECORDS 品番:STPR030 価格:¥2,750(税込) 発売日:2022.03.09

    【A】ロバート・グラスパー『ブラック・レディオ3』

    d:クリス・デイヴ、ジャスティン・タイソン

    グラスパーの信念が全面に出ていて
    彼の残してきた音楽をあらためて辿りたくなるアルバム

    ついに来たー! 待ってました! 衝撃の『BLACK RADIO』の1枚目から10年経ったのか、という気持ちですね。ロバート・グラスパーの信念が全面に出ていて、彼の残してきた音楽をあらためて辿りたくなるアルバムだと感じました。青春時代に擦り切れるかのように聴いて私のドラミングの大きな基盤の1つになっている『in my element』、『Double Booked』、『Black Radio』の記憶が一気によみがえります。しばらくしてArtScienceやAugust Greeneや、R+R=NOWなどのプロジェクトがリリースされたらひとまずチェックするが、グラスパーの音楽はそのときのマイブーム的に疎遠になってしまっていた。しかし今回のアルバムはどハマりの予感。まずクレジットを見ると何と! いつメン達に、豪華ゲスト陣。これはブックレット見ながら家でノリノリでゴロゴロしながら聴きたい1枚です。特にM7でレイラの歌唱のあとに出てくるコモンのラップの登場に鳥肌。そして知らないミュージシャンのディグりが止まらない。こんな聴き方したのは何年ぶりだろう。(石若 駿)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】ロバート・グラスパー(key、p、org、d)、クリス・デイヴ(d)、ジャスティン・タイソン(d、key)、デリック・ホッジ (b、strings)、バーニス・トラヴィス二世/ピノ・パラディーノ (b)、アイザイア・シャーキー/マーロン・ウィリアムス(g)、ジャニ・サンダンス/DJ Jazzy Jeff(turntables)、コリー・ヘンリー(org)、テラス・マーティン (sax、syn)、レイラ・ハサウェイ(vo)、他

    発売元:ユニバーサル 品番:UCCO-1234 価格:¥2,860(税込) 発売日:2022.02.25

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    【A】The Le Coq All Stars『The Le Coq All Stars – The Jazz All Stars Album Vol.2』

    d:ヴィニー・カリウタ/マーカス・ギルモア/マーヴィン“スミッティ”スミス/テレオン・ガリー

    スウィングからポップな16ビートやラテンまで
    アメリカのトップ・プレイヤーの聴き応えある演奏

     舞台芸術家ピエロ・パタ氏が2018年にLAで始めた新進レーベル“ル・コック・レコード”は、ジョン・パティトゥッチ、アレックス・アクーニャ、アンディ・ジェイムスや西海岸の音楽家の作品のリリースから始まり、すぐにNYの腕利き達も含めた現代のジャズの主流とも言える作品群をリリースするようになりました。そのショウケース的なものとして「オールスターズ」と銘打ったオムニバス作品もあり、今回はその2作目です。曲は「イエスタデイズ」のようなスタンダードからそれぞれのセッションごとに書き下ろされた凝ったアレンジのものも。リズムもスウィングからポップな16ビートやラテンまで。各人のソロが素晴らしく、アメリカのトップ・プレイヤーの聴き応えある演奏を堪能できます。久しぶりにメイン・ストリームに出てきたスミスの沈んだビート、カリウタとアクーニャの組み合わせによるラテン・リズム、ヒップホップ的なアプローチでも知られたテレオン・ガリーのストレートなスウィング、ギルモアのスクエアなギミック的なドラミングの曲とシズル・シンバル中心のスウィング感たっぷりのレガートの曲、などなど、ドラム的にも魅力的な要素が満載です。(芳垣安洋/Orquesta Libre、ROVO、On The Mountain、他)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】ヴィニー・カリウタ/マーカス・ギルモア/マーヴィン“スミッティ”スミス/テレオン・ガリー(d)、アレックス・アクーニャ(per)
    ジョン・パティトゥッチ/ベン・ウィリアムス(b)、ジェイク・ラングリー/ポール・ジャクソンJr.(g)、ジョン・カウハード(org)、クリス・ポッター/ボブ・シェパード(sax)、マイケル・ディーズ(tb)、テレル・スタッフォード(tp)、ビル・カンリフ(p)、アンディ・ジェームズ(vo)、他

    輸入盤(配信リリース中) 価格:¥2,460(税込) 発売日:2022.02.08

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    【A】Dave Stryker『As We Are』

    d:ブライアン・ブレイド

    「今こそ音楽がポジティヴな力になる」
    デイヴの言葉の通り、このアルバムには力がある

    長年の夢であるストリングス・アルバムを作るときが来たと感じたデイヴは、まずピアニストでアレンジャーのジュリアン・ショアに連絡した。彼は、デイヴが教えていたLITCHFIELD JAZZ CAMPの生徒だった。20年が経ち、ジュリアンの作品を聴いて感銘を受けたデイヴは、アレンジを彼に託した。そして、ジュリアンの見事なアレンジのデモを聴いて、このプロジェクトにふさわしい最高のメンバーを集めた。ドラムは、ブライアン・ブレイド。繊細かつアグレッシヴなプレイはここでも輝いている。ベースは、ジョン・パティトゥッチ。ウッド・ベースに終始してアンサンブルのカラーを決定づけている。ブルージーなヴァイオリン・ソロも弾くサラ・キャズエルを中心としたストリングス・カルテットは、セクションというよりもアンサンブルの中で有機的に重なり合う。「今こそ音楽がポジティヴな力になる」と語るデイヴの言葉の通り、このアルバムには力がある。名盤です。(坂田 学)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】ブライアン・ブレイド(d)、デイヴ・ストライカー(g)、ジョン・パティトゥッチ(b)、ジュリアン・ショア(p)、マリカ・ヒューズ(cello)、他

    輸入盤(配信リリース中) 価格:¥2,640(税込) 発売日:2022.01.07

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    【A】Larry Goldings, Peter Bernstein, and Bill Stewart『Perpetual Pendulum』

    d:ビル・スチュワート

    至極真っ当な演奏なのだが
    ビル・スチュワートはずば抜けて個性的

    結成30年来のトリオの新録。至極真っ当な演奏なのだが、ビル・スチュワートの演奏はずば抜けて個性的だ。1曲目から音色、ライド・パターン、アイディアどれもが彼自身。タイム感のタイトさも比類ない。いわゆる、2拍、4拍にアクセントを置くオーソドックスなスタイルではなく、すべてが極めてイーヴンに演奏される。ハイハットのハーフ・オープンのアプローチが随所に取り入れられ耳を捉えるが、タム回しの正確さや音色の均質さも格別。小節を跨ぐフレージングも得意で、コンピングも複雑。そのため音数も多いのだが、それを感じさせない音楽性とコントロール力はすさまじい。現代ジャズはヒップホップの影響や民族音楽の影響で複雑を極めているが、本作はまさに正統に進化したジャズと言える。(大坂昌彦)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】ビル・スチュワート(d)、ラリー・ゴールディングス(org)、ピーター・バーンスタイン(p)

    発売元:SMOKE SESSION RECORDS 品番: SSR-2201 本体価格:¥2,490(税込) 発売日:2022.03.25

    https://open.spotify.com/album/6t3zbrEc2zc8cSAs9YF9Vf?si=lW3G6PvoSomK8CzSkwHXlQ
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    【A】布袋寅泰『Still Dreamin’』

    d:古田たかし

    古田たかしらツアー・メンバーとの一発録りだからこそ
    4輪駆動でグングンとロールしてくるロックがたまらない

    活動40周年で60歳の誕生日に発表された20作目。こんなアニバーサリーなタイミングでも制作はコロナ禍中。しかしむしろ原点に返り、故郷高崎の小スタジオを借りての曲作りであっという間に10曲が完成。“こんな時期だからこそ朝から聴けて元気になってもらえるような音楽を作りたい”と考えたという。そこで布袋は、古田たかしや井上富雄らツアー・メンバーとの一発録りを選択。だからこそ4リズムの、特にギター・リフとドラム・ビートのコンビネーションの一体感、4輪駆動でグングンとロールしてくるロックがたまらない。M3「Let’s Go」の間奏部とかM9「Rock & Soul Music」のシェイクなんてまさに“しーたか印”(嬉)! 曲によってスネアのピッチを変えているのも聴きどころ。(村田誠二)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】古田たかし(d)、布袋寅泰(vo、g)、井上 富雄(b)、黒田晃年(g)、伊藤一葉(key)、他

    発売元:ユニバーサル 品番:TYCT-60190 価格:¥3,300(税込) 発売日:2022.02.01

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    【A】KOЯN『Requiem』

    d:レイ・ルジアー

    1曲1曲に感じるシンプル&ソリッド
    そして生々しさが良い意味でサラッと聴ける

    14作目となるアルバム『Requiem』。発売前にフィールディー(b)の離脱が少し不安材料となったものの、微塵も感じさせぬオープニングM1のKOЯNらしいリフからのスタート。広がるサビの世界観に、タムを絡めたリズムがとても気持ち良い。M2、M3ではヘヴィでありながらも、シンプルな曲展開やメロディのキャッチーさが際立つ。これでもかと言わんばかりの2拍3連で畳みかけるM4は、初聴で爆アガり。迫力あるタムとギター・リフの絡みが印象的なM5、ハイハットの生々しさが気持ち良いM8で、レイのパワーと繊細さがうかがえる。全9曲33分、1曲1曲に感じるシンプル&ソリッド、そして生々しさが良い意味でサラッと聴ける。(ARIMATSU/特撮)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】レイ・ルジアー(d)、マンキー/ヘッド(g)、ジョナサン・デイヴィス(vo)、フィールディー(b)、etc.

    発売元:ユニバーサル 品番:UICB-10005 価格:¥3,300(税込) 発売日:2022.02.04

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    【V】abingdon boys school『abingdon boys school JAPAN TOUR 2020』

    d:長谷川浩二

    長谷川浩二とIKUOの鉄壁なリズム体は
    大地に深く根を下ろすような安定感とヘヴィな疾走感が抜群

    西川貴教を軸に実力派アーティストが集結したバンド“a.b.s”。本作は2020年にWOWOWで放送された無観客ライヴを収録したもので、飛行場の格納庫を利用したステージで展開されるハード&プログレッシヴなパフォーマンスを、卓越したカメラ・ワークで捉えて、メンバーの熱量を余すことなく伝えます。サポートの長谷川浩二とIKUOの鉄壁なリズム体は、大地に深く根を下ろすような安定感とヘヴィな疾走感が抜群。キレッキレのツーバス、爆発力のあるスネア、カラフルにウネるタムなど、豪快で痛快なロック・ドラムの魅力を堪能できます。ライヴならではのパッションをスタジオ・クオリティで体感しつつ、ドラマーに不可欠な説得力も学べる作品。刺激が満載です!(長野祐亮)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】長谷川浩二(d)、西川貴教(vo)、柴崎 浩/SUNAO(g)、岸 利至(key、prog、etc.)、IKUO(b)

    発売元:ソニー 品番:ESXL-229(Blu-ray)/ESBL-2613(DVD) 価格:¥7,700(税込) 発売日:2022.02.16

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    【A】岸ミツアキ『マイ・プレシャス・タイム』

    d:横山和明

    アンサンブルが面白くて最後まであっという間
    横山さんのドラムは本当にメロディが聴こえてくる

    聴き始めてまず最初に、音が良くてテンション上がりました。そしてアンサンブルが面白くて最初から最後まであっという間です。ベースの本川さんとドラムの横山さんの緊張感のあるアンサンブルの上で、ピアノの岸さんは本当に自由な演奏をします。“お! 次はこうくるか!? あーー違った!!”みたいな(笑)。ドラムにフォーカスして話をすると、横山さんのドラムは本当にメロディが聴こえてくるんです。ドラムだけで聴いても何の曲かわかる気がします。そしてM5の「Quasimodo」の横山さんのブラシ・ワークに感服しました。1曲通してブラシなのですが、僕には到底真似できません。ぜひみんなに聴いてほしいです。僕の今年の推しの1枚です。(松浦千昇)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】横山和明(d)、岸ミツアキ(p)、本川 悠平(b)

    発売元:S☆Jazz Support 品番:SJS-3801 価格:¥2,500(税込) 発売日:2022.01.26

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    【E】Vaundy「裸の勇者」

    d:BOBO

    最も楽曲そのものが求めているフレーズを
    手数ではなく、力強い出音と間のビートで表現している

    21年に俺が最も聴いていたアーティスト、Vaundyの新譜。今回は全体的にサウンドがしっかりとロック・バンドに寄った印象。その核を担っているのは間違いなくBOBOさんのドラムだ。イントロ、メロ、サビとすべてのセクションに対して、あらゆる選択肢がある中で最も楽曲そのものが求めているフレーズを、手数ではなく、力強い出音と間のビートで表現している。Vaundyとのタッグは、このドラムでしか考えられないほど楽曲を太く、強く聴かせ、人間の呼吸を感じさせ、何より重要な歌声が身体に入ってくる。いわゆるPOPSでは、音量を抑えた優しい音のドラムで歌を前に聴かせることが日本のアーティストには多い印象だが、真逆の爆音。なのにまったく耳障りではない。それはBOBOさんが、ドラムを叩いているのではなく、音楽を叩いているからだ。(Katsuma/coldrain)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】BOBO(d)、Vaundy(vo、etc.)、HSU/中尾憲太郎/日向秀和/マーリン・ケリー(b)、生形真一/田渕ひさ子/hanna nomura(g)、江崎文武(key)、他

    発売元:ソニー 品番:VVCV-3 価格:¥1,430(税込) 発売日:2022.02.23

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    【A】NEMOPHILA『REVIVE』

    d:むらたたむ

    にこやかであどけない表情と
    突き抜けてくるサウンドとテクニックのギャップ

    “むらたたむ”の叩くライヴは、彼女がここまで有名になる前に何度か観ていて、その当時からド肝を抜かれ続けてきました。にこやかであどけない表情と、突き抜けてくるサウンドとテクニックのギャップは、竹中直人の“笑いながら怒る人”(←古い)レベルの衝撃。本作はその頃からさらにさらに進化した彼女の参加する“NEMOPHILA”の1stアルバム。実力派揃いのメンバーで2019年から着実に経験を積み上げてきただけあって、まさに“満を持して”というべき完成度ですね。各パートが受け持つレンジの棲み分けと、その巧みな重ね合わせから生み出される音圧&一体感は終始驚愕レベル。これからの活躍が本当に楽しみなバンドです。(山本雄一/RCCドラムスクール)

    ◎Disc Information
    【参加ミュージシャン】むらたたむ(d)、ハラグチサン(b)、SAKI/葉月(g)、mayu(vo)

    発売元:マスターワークスパブリッシャーズ 品番:DDCZ-2285 価格:¥3,300(税込) 発売日:2021.12.15

    ◎Special
    Interview – むらたたむ[NEMOPHILA]
    Set Up – むらたたむ②

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