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話題のスタジオに大潜入!GT MUSIC SCHOOL/Studio GT

  • 取材&文:竹内伸一
  • 撮影:八島 崇(Studio)、森島興一(Live)

埼玉・西川口発!
「楽しくてどーしようもない」
音楽教室に誰でも利用可能な
快適!最新!リハーサル・スタジオがオープン

“現役プロミュージシャンが指導する「楽しくてどーしようもない」音楽教室”をモットーに、埼玉県川口市で音楽教育を続けるGTミュージックスクール。4月には一棟建ての新校舎が完成したが、そこは多くのドラマーが注目すべき魅力に溢れたものだという。今回、そんなGTミュージックスクール/スタジオGTを訪問。完成したばかりの新校舎兼リハーサル・スタジオを校長の滝川 岳氏に案内してもらった。果たして、そこはなぜドラマーに注目の場所なのか? さらには、ドラマーを中心に後進を育成するGTミュージックスクールとはいかなる学校なのか?

★GTミュージックスクール公式サイト

スタジオGT公式サイト

現在は100人あまりの生徒を抱えるGTミュージックスクール。しかし、その始まりは、ドラマーであり校長を務める滝川岳氏のプライベートレッスンだったそうだ。

インタビューに答えてくれたGTミュージックスクールの校長、
スタジオGTの代表でもあるドラマーの滝川 岳氏。
アツく、優しい、ドラマーズドラマー。とにかく生徒からの信頼が厚く、みんなから愛されている!

「おせっかいな性格なので、良いと思ったことは広めたくて(笑)、15年ほど前に自宅の防音室でスタートしました。私は高校時代、バンドをやっている同級生達を見て、楽しそうだな、一緒にやりたいなと思って音楽に興味を持ち、ドラムならばできそうな気がして(笑)、ドラムを始めました。そこで火がついて、プロになると決意して高校の卒業式の翌日に上京。海老沢一博さんに弟子入りして、幸運にも20代前半にミュージカルの仕事をいただいたことをきっかけにプロとして仕事をするようになり、30歳のときにはバンドでメジャー・デビューもしましたし、その後もいろいろなアーティストと共演してきました。がむしゃらにやってきましたし、貴重な経験をたくさんさせてもらいました。子どもが生まれたときに、ふとこれまで培ってきた経験を次の世代に伝えたいと思ったんです。それで、ドラムのレッスンを本格的に始めたんですよ」

マンツーマンの丁寧なレッスンは評判を呼び、生徒の数は徐々に増加。やがてドラムだけでなくギター、ベース、ヴォーカルなど、多くの楽器のレッスンも行う総合的な音楽スクールへと発展していった。

「ドラム以外のレッスンを始めたのは、生徒さんから要望があったのと、音楽の醍醐味はアンサンブルにあるので、生徒さん同士でもそれが楽しめて、音楽で会話ができるようになったらいいなと思ったからなんです。それで私が信頼する音楽仲間に講師として手伝ってもらうことにしました。アンサンブルのレッスンも行っていますよ。バンド単位でレッスンを受けることもできるんです。講師の私達が見れば、そのバンドの足りない部分がすぐにわかります。それを指摘するだけで、みちがえるように良い演奏になるんですよ。このバンド・レッスンも好評ですね」

近年では西川口に2つのスタジオを借りる形でスクールを運営してきたが、スクールの発展に伴い、新たに建設した新校舎(西川口)が4月に完成。レッスンを行う6つのスタジオは、滝川校長の想いが詰まったものだ。

2022年4月にオープンした新校舎兼リハーサル・スタジオ。JR京浜東北線は西川口駅より徒歩4分の好立地。東京方面からも、上野駅→約20分、渋谷駅→約26分と近い!

「ドラムの個人練習ができる部屋から、バンドのリハーサルができる大きなスタジオまで6部屋あるんですが、全室壁一面に大型の鏡を設置しています。野球やゴルフといったスポーツも同じなんですが、楽器を演奏する上でフォームがとても大事なんです。フォームをチェックしながら練習ができたらいいな、ならば大きな鏡があるといいなと思って。目玉はドラムが2台セットされていて、2人で練習できる部屋ですね。私は若い頃、自分よりも上手だと思うドラマーに片っ端から声をかけて「一緒に練習してください」ってお願いしていたんです。その方がより上達すると思うんですけど、でも、スタジオにはドラムが1台しかなくて。2台あれば絶対楽しいし、上達もするのにと思っていたので、新しい校舎にはそういうブースも作りました」

※画像をクリックすると拡大できます。

  • スタジオGTで最も広く、バンドでのリハーサルも可能な1FのAスタジオ。広さは18.1帖。大きな鏡、高い天井が特徴的。
  • スタジオAの常設キットはカノウプス・バーチ・シリーズ。20″×16″BD, 10″×8″TT, 12″×8.5″TT, 14″×13″FT。プロユースのドラム・キットが導入されているのはうれしいところ。
  • スタジオ2FはB(黄)、C(ターコイズ)、D(赤)の3部屋。細長い通路も天井が高く奥行きがあるので圧迫感を感じることはない。
  • 3FはスタジオE(オレンジ)とG(グレー)の2部屋。A〜Eまであって、Fがなく“G"があるのは……!?

自身もドラマーであり、ドラムのレッスンからスタートしただけあって、ドラムへのこだわりも強いのがGTミュージックスクールの大きな特徴と言えそうだ。さらに、各スタジオに設置されたドラム・セットも校長のこだわりが見て取れる。

「ドラムはすべてカノウプスですが、比較的安価なシリーズからハイエンドまで、いろいろなセットを置いています。値段が高いから良い、安いから悪いというものではもちろんありませんが、いろいろなドラムを体感してほしいと思って。叩き比べることでわかることも多いだろうし、自分に合う楽器も見つかるでしょうしね。また、各スタジオ共に、一度、ドラムを叩いてみてほしいんですけど、キックがすごくふくよかに感じると思うんです。それは床の構造が影響していて、日本のスタジオは床がコンクリートの二重構造の場合が多いんですが、それだとバス・ドラムが硬い音になるんです。海外のスタジオだとそういうことがないので、校舎を施工してくれたアコースティックエンジニアリングに相談して、海外で多く採用されているコンクリート+木の二重構造にしました。もう全然違いますよ! 音が良いとそれだけで楽しいでしょう? バスドラが良い音で鳴るので、心地良く演奏できますし、テンションも上がると思います」

さらに、最新鋭の設備が整っているのも新校舎の大きな魅力。校舎はリモートで管理されており、このご時世において、他者との接触が極力少ない環境に。また、練習スタジオの予約はオンラインで管理。さらに各スタジオ共にWi-Fi環境が整い、無線LANポートも完備しており動画配信などにも対応している。

スタジオGTは予約システム「スタジオル」を利用した無人スタジオ。スマート・ロック・キーが導入されており、スマホ/PCのオンライン上で予約(クレジット決済)→暗証番号発行という流れで、快適にスタジオを予約&利用することができる。

「各部屋や廊下にはモニターがあるので、防犯対策も完璧だと自負しています。もちろん、私やスタッフは基本的に校舎にいますので、何か困ったことがあれば、呼び出してもらえばすぐに対応します。また、多くのスタジオでは、個人練習の予約は早くても前日だと思うんですけど、個人練習用のブースも3日前からオンラインで予約ができます。やっぱり予定を立てて練習をした方がいいと思うんです。でも前日の夜までスタジオを使えるかどうかわからないとなると、思うように予定が組めないですよね。さらに、スタジオは一般にも貸出ししていますので、多くの方に気軽に利用してほしいですね。こちらもオンラインで予約が可能です

オンライン予約システム「スタジオル」内、スタジオGTの予約画面。
視覚的にもわかりやすく操作も簡単。予約が取りやすい!

レッスンは滝川校長が始めたマンツーマンの個人レッスン形式を踏襲。生徒それぞれに合わせた授業を展開している。

「ウチの生徒さんは小さな子供からシニア世代まで幅広いんです。音楽をやるのに年齢性別は関係ありませんからね。レッスンを受ける目的も人それぞれ。この1曲だけを何とか演奏できるようになりたいという人もいれば、プロとして通用するように基礎をしっかり固めたいという人もいる。だから、その人が何をしたいと思っているのか、求めているものは何かをちゃんと汲み取って指導したいと思っています。加えて言えば、続けていくとその目的は変わっていくんです。その気持ちの変化にもちゃんと対応してあげたいですよね」

※画像をクリックすると拡大できます。

  • 3F奥の部屋、“スタジオG”は滝川校長の部屋! 滝川氏のドラム・レッスンはこの部屋で行われている。

さらに同校が重要視しているのが“リズム”。ドラムはもちろん、どの楽器においてもリズムを鍛えることで、その演奏は大きく変化するのだと滝川校長は語る。

「どの楽器もリズム感が良くなると、アンサンブルも良くなります。アンサンブルが良くなれば、演奏がもっと楽しくなります。みんなのリズムが揃ったときほど気持ち良いことはないでしょう? それで「魔法のリズム」というメソッドを開発しました。オーディオブックとして配信しているんですが、リズム遊びによって勝手にリズム感が養われていくという内容です。足踏みすることで4分音符を感じながら、手でいろいろなリズムを、言葉に当てはめて叩いていくんです。子供でも楽しめるように作ってありますが、実はドラムをやっている人にこそおすすめなんです。やっぱりアマチュアのドラマーはリズム感が良くないことが多くて。「魔法のリズム」も子供なら先入観なくやるので、意外とすんなりできるんですけど、なまじやっている人の方が苦労するんですよ」

生徒に合わせた丁寧な指導に加えて、同校の特色といえば、さまざまなイベントを数多く企画していることだろう。そこにも、滝川校長の熱い想いが込められている。

「発表会ではなく、本気のライヴをやるというのが基本。生徒さん同士で演奏する形でやると、どうしても発表会的になってしまうので、講師や外部のアーティストによる演奏の中に、1人だけ生徒が混ざる形でやっています。1人だけだったら、プロの中に混ざっても何とかなるんですよ。1曲だけ参加するのであれば、それの曲だけ必死に練習しますからね。何より、プロ・レベルの演奏を、生徒さんに体感してほしい。それはアマチュア同士で演奏していても味わえないですからね。一方で、同じレベル同士で演奏することも実は大事なんです。だから、そういうイベントも増やしています。そういうときには、小学校1年生の子がギターを弾いて、40歳の社会人がドラムを叩くというようなこともあるんですよ。そんなこと、音楽以外ではあり得ないと思うんですよね。音楽は年齢も性別も飛び越えてセッションできる。そんな音楽の素晴らしさを伝えていきたいですね」

生徒に寄り添いながら発展を続けてきたGTミュージックスクール。最後に滝川校長は理想の音楽教育について語ってくれた。

「音楽スクールというのは、技術を習得する場であると同時に、幸せになる場でもあると思うんです。スクールに通ってから人生が楽しくなった、そんなふうに思ってもらいたいですし、生徒の幸せに貢献したい。そういう気持ちが強いです。まずは川口で一番楽しい場所にするというのが目標ですが、ゆくゆくはいろいろな場所に展開していきたいと思っています。楽しくてどーしようもない空間をいろいろなところに作りたい。海外まで進出するのが夢ですね。西川口で始まった幸せの連鎖をどんどん広めていきたいです」

【GT MUSIC SCHOOL/Studio GT】
住所:埼玉県川口市並木3丁目8番26-1
電話番号:050-3778-7024(スタジオ)
公式サイト:スクール(https://gtmusicschool.jp/
スタジオ(https://studio-gt.jp)
営業時間:6:00〜24:00(スタジオ)

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