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    日本武道館での追加公演が決定! MR.BIG最後の来日公演を支えるドラマー、ニック・ディヴァージリオとは!?

    7月に“The BIG Finish FAREWELL TOUR”と題した最後の日本ツアーを発表したMR.BIG。彼らのラストを見届けたいというファンの後押しを受けて、ソールド・アウトが続出。そんなフェアウェル・ツアーを締め括るべく、7月26日に日本武道館での追加公演が発表となった。

    2018年に急逝したパット・トーピーに代わって、今回の来日ツアーでプレイするドラマーがニック・ディヴァージリオ。ジェネシス、ティアーズ・フォー・フィアーズらとの共演で知られるベテラン・ドラマーということはお伝えした通りだが、ここでは本人のオフィシャル・サイトに掲載されているバイオグラフィから、ドラマーとしての足跡をまとめてみた。

    自身のYouTubeチャンネルでパットのプレイを解説するニック!

    1968年11月生まれのニックは現在54歳。4歳の頃から鍋やフライパンを叩いていたそうで、5歳のときにクリスマス・プレゼントでラディックのドラム・キットを手に入れたという。バンドを組んで人前で演奏するようになったのは15歳の頃で、ラッシュ、ジェネシス、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルなどをプレイしていたとのこと。

    好きだったドラマーとして、トニー・ウィリアムスやヴィニー・カリウタ、スティーヴ・ガッドの名前を挙げているが、最もインスピレーションを与えた存在はフィル・コリンズで、そんな彼が後にジェネシスでプレイすることになった点も興味深い。

    高校卒業後にロサンゼルスの音楽学校に進学し、デヴィッド・ガリバルディに師事。卒業後にドラマーとしてのキャリアをスタートさせ、さまざまなギグでプレイ。その中で知り合ったケヴィン・ギルバートとの出会いが音楽ビジネスにおける“Big Break”になったと記しており、彼を介してつながったドラマーのブライアン・マウロードの推薦で、1995年にティアーズ・フォー・フィアーズのツアーに参加。これがニックにとって初のメジャー・ツアーとなり、それを皮切りにサポート活動は2010年まで約15年に渡ったという。

    ニックがプレイしたジェネシスの「Small Talk」

    そして彼のキャリアの中でも最も有名なジェネシスとの共演も、きっかけはケヴィンだったという。フィル・コリンズが脱退し、レイ・ウィルソンをヴォーカルに迎えた新体制でレコーディングを考えていたトニー・バンクスとマイク・ラザフォードによるオーディションを受けて、1997年に発表された『Calling All Station』にドラム、パーカッションで参加。「Uncertain Weather」、「Small Talk」などに彼の名前がクレジットされている。

    drumeoでSPOCK’S BEARDの楽曲を演奏

    彼が自身の活動の軸としていたプログレ・バンド=SPOCK’S BEARDの結成は1990年代初頭。アランとニールのモーズ兄弟に誘われる形でスタートし、1995年に『The Light』でデビュー。プログレ・シーンを代表するバンドの1つへと成長するも、2002年にリリースされた『Snow』の発表後にリード・シンガー兼キーボディストであったニールが脱退。中心メンバーの離脱にバンドは揺れるも、ニックがリード・ヴォーカルに立候補し、新体制で再スタート。2011年に脱退するまで、シンガー兼ドラマーとして4枚のスタジオ・アルバムをリリース。MR.BIGはパットによるコーラス・ワークも特徴だったため、リード・ヴォーカルとしての経験もMR.BIGのドラマーに選ばれた理由の1つと言えるだろう。

    SweetwaterのYouTubeチャンネルにアップされたレクチャー動画

    SPOCK’S BEARDを離脱することになった理由は、日本でも評価の高いエンターテインメント・ショー=シルク・ドゥ・ソレイユに参加するためだったそうで、2010年から2014年に渡ってドラマー、シンガー、そしてバンド・リーダーとして1400回以上のショーへ参加。その後、北米最大クラスの楽器店、Sweetwater Soundに入社。同社が手がけるスタジオの”ハウス・ドラマー”として、レクチャー動画や製品レビューのデモンストレーターを務めており、このSweetwaterの動画をきっかけにニックの存在を知ったという人も多いのではないだろうか。

    2020年に発表したソロ・アルバム『Invisible』

    現在はソロとしての音楽活動にも精力的で、2020年にはソロ・アルバム『Invisible』をリリース。それに伴い自身のYouTubeチャンネルへの投稿も活発化。SPOCK’S BEARD と並行してメンバーとして参加していたイギリスのプログレ・バンド=BIG BIG TRAINでの活動や、ニール・モーズ、ロス・ジェニングスと始動したトリオ、さらにジェネシスのギタリストであったスティーヴ・ハケットのライヴ/レコーディングなども行なっている。

    その他にも数多くのアーティストと共演し、インストラクター経験も豊富で、ドラマー&ヴォーカリストとして確固たる実績を誇るニック。そんな彼がMR.BIG最後の日本ツアーでどのようなパフォーマンスを披露してくれるのか、期待したい! 来日公演の詳細は下記の通り!!

    MR.BIG “The BIG Finish FAREWELL TOUR”

    7月20日(木)日本特殊陶業市民会館 フォレストホール
    7月22日(土)丸善インテックアリーナ大阪
    7月25日(火)日本武道館
    7月26日(水)日本武道館【NEW】

    詳細はこちら→https://udo.jp/concert/MRBIG23