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菅沼孝三が教える!王道、定番、最新フレーズ!!!ツーバス&ツイン・ペダル技 怒涛の100連発!!!【2010年10月号掲載】
- 譜面&原稿:菅沼孝三
基礎練習からすぐ使えるフレーズまで
前半41パターンを一挙伝授!
毎週日曜日に教則コンテンツをお届けする「#教則の日曜日」(Twitterのハッシュタグで検索!)。今回から2010年10月号と11月号の2号連続でお届けした菅沼孝三氏による特別企画『ツーバス&ツイン・ペダル技 怒涛の100連発!!!』を一部再編集してお届け! 基礎練習から始まり、高度なテクニックまで、100にもおよぶフレーズを伝授していこう!!
はじめに
菅沼:僕がツーバスを始めたのは中学生の頃。部室にあった3点セットを2台合体させて、ジンジャー・ベイカー風のツーバス・セットを作りドコドコやっていたのだ。だからタム2個、フロア・タム2個は同じサイズだった(笑)。まさか中学生のガキにツーバスのセットは買えなかったしね。でもキース・ムーンなんてお金持ちなのに当時からタム、フロア・タムが左右対称で同サイズだったなぁ(笑)。
そう! 今思えば、その頃はツイン・ペダルなんてなかった! なので、シングル・ペダルのときは、その1つのフット・ボードを両足で踏んで、すでにツイン・ペダルの奏法をやっていたワタシ。先駆者なのかアホなのか!? そう、アホです。よい子はマネをしないでください。ちゃんとツイン・ペダルを買いましょう!
今回は「ツーバスを始めたいが、何から練習していいのかわからない!」というドラマーから「もっと速く踏みたい!」、「どんなパターンがあるの?」というドラマーまで、これから足でドコドコ、ブルブルやりたい人のために、ツーバス、ツイン・ペダルのさまざまな奏法を紹介していきましょう!
レコーディングにあたって
本企画のレコーディングで孝三氏が使用したフット・ペダルはYamahaのFP9500D(ダイレクト・ドライヴ仕様)。記事に埋め込まれている音源では、バス・ドラムのフレーズが聴きやすいよう、スロー・テンポとファスト・テンポの2パターンを録音し、右チャンネルに右足側のバス・ドラムを、左チャンネルに左足側のバス・ドラムの音を振っている。
Part.1 手をキープしながらの足のチェンジ・アップ的エクササイズ!
ここがポイント!
フット・ワークを練習するとき、何から始めるか?そう!手と同じ練習を足でやるのよ。さて、まずはドラム・セットに座っていただくわけだが、環境が整わない場合はキック・パッドのある練習台、もしくはエレドラを用意しよう。もちろんツーバス仕様か、ツイン・ペダルを装着してね。
そしてドコドコ踏んでみる。初めてのドラマーは左足に違和感を感じるだろう。左足のビーターをバス・ドラムにヒットさせる自体が大変な作業なのだ。まずは普通の8ビートなんかを左足のバス・ドラムでプレイしたり、ドコドコと連打してみたりして、この感覚に慣れていきましょう!
技1〜2
ツーバスのチェンジ・アップ
まずは入門用の基本練習だ。上半身は8ビートをキープしたまま、足で8分音符から16分音符にチェンジ・アップしてみよう(技1)。
足順はすべてオルタネートだ。まず、ゆっくりのテンポで8分音符を踏み、安定するまで繰り返す。そして安定してから16分音符にシフト・アップするのだ。
音源のスロー・テンポの状態ではBPM=100で踏んでいるが、初めてツーバスに挑戦する人は、その半分のBPM=50くらいのベリー・スローから始めると良い。スタートする瞬間と、16分音符に切り替わる瞬間を安定させるのがポイントだ。
※R(右耳)に右足のバス・ドラム、L(左耳)に左足のバス・ドラムの音が流れます。音源はスロー→ファストの順番で再生されます。
そして、上級者で最新テクニックを目指す人はダブル・ストローク(技2)にもトライしよう!
手のダブルと同様に、慣れればこちらの方が楽に踏めるようになる。ただ、スピードをアップしたり、音量を出すには左足の強化が不可欠だ。
譜面では8分音符、16分音符共にダブルで踏んでいるが、僕がよく行っているトレーニングは8分音符をシングル・ストロークで踏み、数小節ごとにダブルの16分音符に切り替える。そして、そのダブルの16分音符の小節数を少しずつ長くしていき、最終的にはダブルだけで踏み続ける。それからオスティナート(定型フレーズの反復)の練習などに入ると良い。
技3〜4
ノーマル・ビート&ハーフ・ビート
次のテクニックは足のパターンをキープして、上半身がチェンジ・アップするハーフ・ビート、ノーマル・ビート(技3〜技4)! 通常なら、その次の練習にはダブル・ビートになるエクササイズが有名だが、これに関しては、後に出てくる、ブラスト・ビートのコーナーで「もうええわぁ!」というほど出てくるので、省略してま〜す!
さて、まずはツーバスを“ドコドコ”と踏む王道パターンをやってみよう! 両足を使ったときに身体の軸がブレないようにしっかりバランスをとること。重心の置き所はおヘソと肛門を結ぶ線の真ん中“丹田”、“正中心”だ。ここを意識して集中すると身体全体が安定する。
まずスロー・テンポからドコドコと始めるが、最初はヒール・ダウンで練習し、テンポ・アップに伴い、地面と平行くらいまで少しずつヒール・アップしていく。超速&ハイ・パワーで踏むときはそれ以上のヒール・アップを余儀なくされる。その段階では自分の限界点に近づいているから、決してムリしないようにね。