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    ドラムが叩ける!お宅訪問[Webオリジナル]#4 東京都在住 日比野慎也さん 宅スタジオ

    • 取材:編集部
    • 文:西本 勲
    • 撮影:関川真佐夫

    “いつでも好きなときに、自分のドラムを思い切り叩きたい”、そんな夢を叶えてくれるのが、プロ用のスタジオやライヴ・ハウスなどの防音/音響工事を多く手がける専門業者、アコースティックエンジニアリングが作るドラム用防音室だ。ドラマガ本誌では、同社が一般住宅に設計/施工した防音室を連載で紹介しているが、こちらはWebオリジナル‏・コンテンツの第4回目として、東京都在住‏のドラマー日比野慎也さんのプライベート‏・スタジオをレポートしよう。

    ドラムだけでなく
    多目的に使えるスタジオに

    建物のエントランスからそのままつながる防音ドアを開けると、広めのリハーサル・スタジオを思わせる余裕たっぷりのスペースが現れる。フリーランスでサポートやレッスンの仕事をしている日比野さんが、今までリハスタを借りて行っていた作業をもっと自由にできる場所として作ったのが、このプライベート‏・スタジオだ。

    「レッスンはリハスタで、サポートの仕込みや練習は自宅で電子ドラムを使って行っていました。でもやはり限界があり、ドラム‏・セットを好きなだけ叩ける環境が欲しいと思っていました。自分はパーカッションもやっているので、どうせ作るなら可能な限り広い部屋にして、ドラム以外の楽器も置いたり、仲間を呼んでバンドでリハーサルしたりと、多目的に使えるようにできたらいいなと」

    設計/施工業者を決める際には、いくつかの会社を比較検討したそうだが、アコースティックエンジニアリングに決めたのは「担当者の対応が良く、説明もわかりやすく、自分の理想が実現できそうだと思った」からだという。

    「こちらのリクエストが抽象的だったり無茶なものだったりしても、まさにその通りというプランを提案してもらえて、とても信頼感がありました」

    「可能な限り広い部屋にしたかった」という日比野さんの言葉どおり、バンド‏のリハーサルにも十分対応できる17.9畳のスタジオ。コロナ禍で音楽業界も打撃を受けた中、自由に使えるスタジオを持つことで仕事の幅を広げたいというのも動機の1つだったそうだ。

    スタジオは2022年の夏から稼働。これまでリハスタで行っていたレッスンの半分ほどを、今はここで行っているという。不特定多数の人が使うリハスタのドラム・セットではなく、きちんと調整された楽器を使ってレッスンできるのも利点と言えそうだ。

    「生徒さんには僕のドラム・セットを叩いてもらい、僕は必要に応じて電子ドラムを使います。セットが2台あると、レッスンはとてもやりやすいです。倉庫に小さいドラムもあるので、それを出してくることもあります。ゆくゆくは全てのレッスンをここで行う形にしたいと思っています。要望があれば、チューニングなど音作りにじっくり時間を割くこともできるでしょう」

    スタジオ平面図と遮音性能。建物の外に対する遮音を特に重視し、木造建築としては最高レベルの性能を確保している。音の響きを整えるため、スタジオ内の西側(図の左側)の壁をわずかに斜めにしている点にも注目。その左にある小さな部屋は、ミキシング作業などを行うスペースとして設けられたもので、ドアも防音ドアになっている。

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    「可動式の吸音パネルはいろいろな編成に合わせた響きを試せるのでありがたいです」