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    ドラム×肉体〜叩き続ける“カラダ作り”〜(2018年11月号掲載) 3. 身体をケアするドラマー向け“ボディ・メンテナンス”

    • Text:Koichi Yamakita Model:Daichi Izumi(DISH//) Photo:Yoshika Horita
    • Special Thanks:Bonney Drum Japan  Editor:Daisuke Ito

    立位のストレッチ

    1. 左足が弱い人は必見! 足の支えの左右差を整える

    人は普段立っているときでも、左右のどちらかの足に多くの体重を乗せるクセがあることが多いです。この動きでそれを均等にすることで、足の支えの左右差を解消します。ドラムは右足を踏む動作が多いのでバランスが偏りがち。これによってツイン・ペダルの左が弱いとか、ハイハットをうまく閉じられないという弱点の克服にもつながります。

    真ん中が左右の足に均等に乗っている状態で、足は肩幅くらいまで開いておく。左も右も体重を乗せている方の足~骨盤のつながりを意識して上から重心をかけるような感覚で。これも人によっては左右でやりやすさが異なる。そういった場合POINTにもある動作を挟むと自然と片足に乗れるはずだ。

    2. タム回しをスムーズにする上体の捻り

    胴体の捻り動作はドラムでいうとタム回しなどに応用できます。この動きでは全身の筋を使って捻りを加えることがポイント。その際にこの動きをしておくとスムーズに上半身を捻ることができます。ストレッチをする際、伸ばしにくいものを無理矢理伸ばすと筋を痛めやすいので、ここで推奨している逆の動作で弛緩させましょう。

    ここでは正面、左右に捻った写真を掲載しているが、まず左右に上体を捻り、やりやすい方を確認しよう。曲げにくい方に捻ってから、ゆっくりと逆方向へ然身の筋肉を使う意識で動かしていく。これによって左右差をなくしておくことで、よりスムーズなタム回しができるようになる。

    POINT▶︎全身の筋を意識して捻ろう

    座位のストレッチ

    1.ストロークのスピードを左右する上腕の内旋と外旋

    上腕の内捻り(内旋)と外捻り(外旋)のバランスを整えることで、ストロークのスピードをアップできます。写真のストレッチ動作を行うことで腕に血の巡りを感じたら、しっかりと弛緩させられている証拠です。

    こちらも同じく腕の内旋と外旋を試して、自分でどちらが捻りやすいかを確認しよう。やりにくい方から逆側にむけて10秒かけてゆっくりと捻る。肘を伸ばしきらずに捻るのがポイント。

    2.スムースな足技に必要な足首のバランス補正

    足首の内返しと外返しのバランスを整えることで、バス・ドラムのスウィーベル奏法はもちろん、足でペダルを踏む際に力の伝達がよりスムーズになります。膝から下にある筋全体を使って捻る意識を持ちましょう。

    ここでも足首を内返しと外返しのどちらが捻りやすいかをチェックして、やりにくい方向からその反対側へとゆっくりと動かす。そうすることで膝下全体の筋肉が動くので、結果として膝下の筋肉の緊張をほぐせる。

    監修&執筆:山北弘一

    1976年生まれ、大阪市出身。ドラマー、整体師、分子栄養学アドバイザー。大学在学中よりプロ・ドラマーとして活動し、ライヴ・サポート、レコーディング、テレビ出演などを多数経験する。08年より“呼吸で奏でるドラムレッスン”を開講。各地で個別指導/クリニックを積極的に行い、5,000人以上のドラマーと継続的に関わる。著作に『活きたグルーヴを身につけるための「独習! 電子ドラム」』、『今日からはじめる電子ドラム』(共にヤマハミュージックメディア刊)がある。TwitterYouTubeでも情報を発信中。HPはこちら

    『ドラム×肉体〜叩き続ける“カラダ作り”〜』はドラム・マガジン2018年11月号の内容をもとに一部を抜粋、再編集したものです。もっと詳しい内容を知りたい方はこちらもぜひチェック!