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    ヒゲダンの最新曲「Subtitle」における“ちゃんまつ流ドラミング”をディープに考察

    Official髭男dismの最新曲「Subtitle」が10月12日より配信スタート。10月27日にYouTubeにもオフィシャルMVが公開され、1日で180万再生を超えるなど、話題を集めている。

    この楽曲は10月6日より放送がスタートしたフジテレビ系ドラマ「silent」の主題歌で、ドラマのために書き下ろしたというスロー・バラード。楽曲についてメンバーは次のようにコメントしている。

    「“冬の歌は冬作るんじゃなくて、夏に作るんです。そうしないと冬に間に合いませんからね。”上京して間もない時、とあるスタッフからそう教わった事を思い出しながら、『Subtitle』という曲を作りました。ドラマチームの方々がバンドの事をとても信頼して下さっていたのがうれしく、メンバーと共に色んな所にこだわりながら作り上げて行きました。この楽曲がドラマや聴いてくださった皆さんの日々に何か、彩りを添えられるような楽曲になれば幸いです」。

    この注目の楽曲について、ドラムの”ちゃんまつ”こと松浦匡希とヴォーカルの藤原 聡の2人が表紙を飾った2022年7月号で、ヒゲダンにおける“歌とドラム”の関係性について分析してくれたセカイイチの吉澤 響にドラム視点で考察してもらった。

    16ビート・シャッフルのスロー・バラード。ドラムのニュアンスは“生ドラム”と“打ち込み”のちょうど間で、この手法は彼らの楽曲ではしばしば見受けられる。個人的にはこのドラムの感じは“彼らの発明”くらいに思っていて、作品性の高さに大いに貢献している。というのも、しっとりとした曲調ながらカラッとした乾いた印象を受けるのは、このドラムのニュアンスによるところが大きく、これが歌詞の世界観ともリンクしているのである。
    ドラム・プレイ的には終始、歌のスペース作りに徹している。この楽曲はスロー・テンポではあるものの、メロディ・ラインの譜割はなかなかに細かく、歌詞も詰まっている。それを余すところなくリスナーに伝えることができているのは、大きいノリで歌の居場所(=スペース)を作り出しているドラム・プレイのおかげである。近すぎず遠すぎない歌とドラムの距離感は、歌モノにおいて重要な要素であると感じさせられる。

    生ドラムと打ち込みをミックスした独自のサウンド、そして歌のスペースを生かしたドラム・アプローチに注目して「Subtitle」を聴いてみると、また新たな発見があることだろう!

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