GEAR
UP
博士 山本拓矢が試した【2024年1月号】のNEW PRODUCTS!〜LUDWIG Universal Series Snare Drums〜
- Review:Takuya Yamamoto[bohemianvoodoo]
- Photo:Takashi Yashima
Review
“Black-to-Black” Brass
高さのあるダイキャスト・フープによって
パワーと鋭いアタックが与えられている
同じシェルのパーツ違いということで、共通の成分も感じられつつ、大きく異なる個性を獲得しています。
高さのあるダイキャスト・フープによって、パワーと鋭いアタックが与えられており、タイコとしての太い芯のある鳴りが前面に出ています。
フープに関して、高さをはじめとする形状に由来して、ねじれに強そうな感触があり、ダイキャストであることを差し引いても、チューニングはややシビアな印象です。きちんと精度は出ているので、難しいというよりは、誤魔化しが効かないと言うべきでしょう。
タイコとしての鳴りが強い分、スネア成分の引き出し方にもスキルが求められます。精悍なルックス通りのキャラクターです。
GEAR SPEC
LU5514 ¥97,900
LU6514 ¥99,000
【シェル】1mm厚ブラス(ブラック・ニッケル仕上げ)
【フープ】ダイキャスト(10テンション/ブラック・ニッケル仕上げ)
【スナッピー】20本線
【ストレイナー】P88I
【サイズ展開】14″×5.5″、14″×6.5″、14″×8″、13″×7
製品ページ:HP
お問い合わせ:野中貿易(☎045-211-2022)
Total Impression
アッセンブリの精度が優れており
幅広いラディック・ファンにおすすめしたい
すべての個体に共通して、アッセンブリ(組み上げ)の精度が優れています。
60年代以降の主流であるキャスト・ラグ系のサウンドではないため、新しさを感じるか、クラシカルな響きを感じるかは、各々のラディック観による部分もあると思いますが、Chrome-Platedは、幅広いラディック・ファンにお勧めしたい要素があります。
“Black-to-Black”は、フォーカスされた輪郭の内外にラディックらしい成分がたぎっているので、他社のファンにラディックの魅力を感じてもらう良い機会になるでしょう。