GEAR
Review
※重量はすべて編集部による実測。価格はすべて税込です。
ドライで温かくディープ
パワフルに攻めても、渋く軽くでも良し
14″ HiHats
レイジングのないアーシーなルックスから想像した通りの、ドライでディープなトーン。トップが1,030g、ボトムが1.220gという組み合わせのハイハットです。
エッジをショルダーで叩いたときの、分厚くて温かみのあるサウンドが心地良いですね。ピッチが比較的高く、アタック感が明確で音量もあるので、大編成のアンサンブルの中でもしっかりとヌケてくると思います。ザラついた感触を含むハーフ・オープンも魅力的で、パワフルに叩いても高域が散らないので、セット全体のバランスもまとめやすいでしょう。
ボウを叩いたときの、チップが食い込む感触も程良く、ダブル・ストロークなどの細かいフレーズも演奏しやすいですね。ペダルで踏んだときの、マイルドで温かなサウンドもとても良いです。
16″&18″ Crash
1,420gというウェイトの18″クラッシュは、ドライで温かみのあるサウンド。ピッチは比較的高めに感じられ、輪郭の明確な音の芯が存在しています。波打つように響く減衰の短い低域のサステインに、高域の伸びやかな成分が重なり合うことで、余韻が少しベンド・アップするように聴こえるのも特徴的。
16″は1090g。キレ味が強調された高めのピッチで、レスポンスもとても良くてパンチ力があります。どちらもクラッシュ表記ですが、ライドとしても力を発揮してくれそうです。大きめのカップのヌケの良いサウンドも印象的でした。
20″&22″ Ride
22″は2,370gで、輪郭が明確なコツコツしたピング音が、温かみのある倍音との混じり具合いも気持ちいいです。エッジ付近をショルダーでクラッシュしたときのジュワ~ンと波打つような濃厚なトーンもインパクト抜群で、平たくて大きめのデザインのカップは、鮮明でヌケの良い音色を引き出すことができます。
20″はウェイトが2,010gで、やや厚めの印象です。22″と比較すると、ピッチが上がり重厚さは減りますが、アグレッシヴに叩いても、倍音が落ち着いていて、とても演奏がしやすいですね。パワフルに攻めても良し、渋く軽くアプローチしても良しのシンバルです。
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